資本金増資の際に必要な手順及び、定款などの法人登記変更届

2021年7月23日

資本金増資の際に必要な手順及び、定款などの法人登記変更届

資本金を増資するには、何か目的があると思います。
例えば

  • 社会的信用を得る為
  • 営業活動における資金調達
  • 大きな取引を行う為

公開株であれば、募集株式の発行などがあり、配当金や経営に対する発言も考慮する必要があります。小さな会社であれば、普通株式発行で、誰に割り当てる(社長が追加増資する)という事になると思います。

株式会社であれば、規模の大小に関わらず、増資をする際には、議事録などを残す必要があり、かつ登記内容を法務局へ届け出るが必要があります。
増資の際の変更届け出は、2週間以内です。2週間以上空いた場合は「登記懈怠」となり、代表者個人に対して100万円以下の罰金が必要になります。
滞りなく手続きを進める為に、その手順を説明いたします。

coicraでは、増資にあたり
「非公開会社のうち取締役会を設置しない会社の場合」で手続きを行います。

増資手続きの流れ(増資の決定〜払込まで)

まず必要になるのは、

  • 臨時取締役会
    • 増資をする目的
    • 増資する株式の数(金額)
    • 1株あたりの振込金額、増加する資本金の額
    • 振込み期日
  • 臨時株主総会
    • 発行する株式の引受人
    • 株の割り当て数
  • 株主リスト
    • 株主総会の出席者一覧(持ち株数、決済権の合計数を確認)

の3つと、下記の株式引受契約書の合計4点。
取締役1名の会社でも、取締役会と、株主総会が必要です。増資は重要な財産の処分及び譲受になる為「取締役会」の開催は必要です。
「株主総会」の内容は、ほぼ「取締役会」と同じです。取締役会との違いは「誰が株を持つか」という点を追記することになります。
議事録を作ります。
「株主一覧(株主リスト)」は、株式会社にされた時に準備をされていると思います。今回の増資の会議に出席をした人の一覧を作ります。意図は、株主総会が規定の人数および、規定の株主の出席があったかどうかを確認するための書類です。

210625_臨時取締役会(増資
210626_臨時株主総会(増資
210626_臨時株主総会株主リスト(増資


coicraでは、定款にわざと取締役会の設置の有無を記載せずに「この定款に規定のない事項は、全て会社法その他法令に従う」という記載にしておりました。更に株主総会においても「株主全員の了承を得た場合は、株主総会の招集手続きを経ることなく開催できる」としているため、増資などの重要事項でも、直ぐに仕事を進められるようにしています。

もう一点。
役員の給料で未払金で形状をしていた金額を、そのまま資本金に割り振る場合。方法は2つあります。一度、未払金の役員給料を支払い、出資金として資本金へ割り振る方法。
もう一つは、役員未払金を、一度役員借入金に振り替え、役員借入金を資本金に変更する方法です。(=DES(デット・エクィティ・スワップ))DESを行う方法もいくつかあるのですが、役員未払金を、役員借入金に振り返る場合は、賃貸借契約書が、会社と役員の間で必要になります。

20210629_金銭消費貸借契約書


その次に必要となるのは「募集株式申込書
株主総会で決定をした金額の申込書を作ります。

210629_募集株式申込証(増資

次に、募集があった株主に対しての株式引受契約書
増資をする際、公開株であれば一般公募を行ったりします。小規模事業者の場合は、社長が増資を行う事になると思いますので、

  • 株式の引受人・募集事項(一般公募をする際の割り当てなど)
  • 引受権に対する異議申し立て(株式引受をする人の人選に対する確認書)
  • 譲渡制限株式の取り扱い(株式発行数に譲渡制限を設ける際の確認書)
  • 表明保証条項に対する違反(譲渡や確認書、株主総会の出席数、期限などの条件)

に必要となる「広告(株主への通知)・催告書(異議申し立ての通知)」が不要になります。広告・催告書を飛ばして「株式引受契約書」を作ります。
株主総会で決定をした増資金額に対して、いつまでにお金を準備するか、期限付きで会社と出資者が契約書を交わす書類が「株式引受契約書」です。

20210702_増資(募集株式の総数引受契約書

増資手続きの流れ(払込~法務局への手続きまで)

株式引受契約書に基づき、振込を行った後、作る書類は2点

  • 振込証明書および、通帳のコピー
  • 資本金の額の計上に関する証明書

以上で準備した書類と、これから準備をする「株式会社変更登記申請書」をもって、法務局へ届け出に行きます。

20210702_増資(振込証明書
210703_資本金の額の計上に関する証明書(増資

資本金増資の際に必要な手順及び、定款などの法人登記変更届

資本金増資の際に必要な法務局へ提出する書類


法務局への届け出時に必要な書類は、下記。

法務局が準備をしている「株式会社変更登記申請書」
20210703_増資(変更登記申請書

株主総会議事録
株主名簿(株主リスト)
取締役会議事録
募集株式申込書
株式引受契約書
振込証明書(通帳のコピー)
資本金の額の計上に関する証明書

収入印紙代
収入印紙は、3万円もしくは、
出資する金額(金額÷1000×7)の金額の大きい方です。
例)4,286,000円増資 → 4286000÷1000×7=30,002円(2021年時点)

増資手続きの流れ(法務局~税金関係の手続きまで)

法務局で届け出をした際「〇日頃に手続きが完了します」と教えて頂けると思います。その後、連絡がなければ、増資の手続きが完了しています。

増資手続きが完了した後は、
「税務署」と「市役所」に資本金に関する「異動届出書」の提出が必要になります。
[手続名]異動事項に関する届出の「移動届出書(国税庁)」のサイトから、届出書をダウンロードして記載を行います。法人の場合は、税理士の先生にチェックを依頼されていらっしゃると思います。税理士の先生の名前を記載する個所もありますので、税理士の先生に届出を依頼されるのがよいと思います。

 

資本金増資の際に必要な手順及び、定款などの法人登記変更届のまとめ

手続きに必要な書類は、
法務局の増資・減資手続きに必要になる変更登記申請書1-20(非公開会社、取締役会非設置)
法務局のサイト内の、1-20株式会社変更登記申請書
のword文書をダウンロードされると良いです。
少し判りにくいですよね。
coicraの管轄エリアの、北大阪法務局に電話しても、説明が判りませんでした。
その為「必要な書類を先にメールか、FAXで送信をするので、不足の部分を教えてもらえませんでしょうか?」と伝えたところ、

  • そういった、前チェックはしていません
  • 内容が難しく、増資関係の担当者ではないと判らないため、窓口に来てください。
  • 不足分があれば、その際伝えさせていただきます。不足分は一度持ち帰って頂き再度準備をした上で、再来訪頂き、再手続きをして下さい。

って説明でした。お昼ご飯時だったので、よく判らない方が対応をされたっぽいです。増資手続きを、外注した場合の相場は、5万円前後です。